こんにちは、Nami(@nami_mercaru)です。
小児性愛者(ペドフィリア)と呼ばれる人たちを取材したルポタージュ「欲望のゆくえ」という本を読みました。
「子どもを標的とした事件から我が子を守りたい」という思う一心で手に取った本でしたが、自分が知らない、今まで想像できなかった世界があるこということを知り、小児性愛者に対して多様性の理解という観点も必要であると学んだ本でした。
■本を手に取った理由
たびたび子どもを標的にした痛ましい事件は起こっていて、一番古い記憶だと「宮崎勤被告による東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件」(自分と同じぐらいの年齢の子が被害者だったのでものすごく怖かった)から始まり、近所でも「〇〇公園のトイレに小学生の男の子が連れ込まれたらしい」と周りから聞いたりして、耳にするたびに強烈な恐怖や不安を感じる。
どうして?なぜ子どもにそんなことを??と自分には全く理解もできないし、我が子をどう守ったら良いのかという不安も相まって、こういった事件の加害者側となってしまう人たちのことを知ってみたい、という思いでこの本を手に取ることとなった。
■著者について
本の冒頭には「本書を書いた動機」という章があり、著者の香月真理子さん(フリーライター)は小学生のころに性被害にあい、心に傷を抱え、鬱病で通院された時期もあるとのことが書かれていた。
「子どもを性的に見るとはどういうことなのか」を知りたい、という思いから当事者やその周囲の方に取材を重ね、この本を書きあげられたとのこと。
取材の結果見えてきたこととして、「彼ら一人一人に生き様があり、物語がある。彼らを孤独に追い込まないことこそが、子どもに対する性犯罪の抑止にもつながると信じている」と締めくくっている。
自らの辛い体験を経て世の中にこのようなレポートを発信すること自体がとても尊いことだと思えて、非常に頭の下がる思いだった。
■本に登場する人々
本には様々なタイプの小児性愛者が登場する。
自分も幼い少女を恋愛対象としながらも、普通に成人女性と結婚し子供をもうけ、「ロリータ治療塔」というWebサイトを運営しながら同じ嗜好を持つ人々を癒そうとする会社員。
自分に辛いことがあると自暴自棄になり、繰り返し男児に加害をしてしまう40代の男性。この男性は相互援助グループに通いなんとか普通の社会生活を送ろうと努力する。
また、「ジュニアアイドル」と呼ばれる、15歳以下の女の子の写真集やDVDなどを販売している大人たち。さらにジュニアアイドルの男の子版としての「少年タレント」の熱烈なファンである男性たち。
衝撃的で目を覆いたくなるような描写がありつつも、それぞれの登場人物の物語が描かれていて、彼ら側の視点に立つこともできる文章だった。
そして、その人たちの「性的嗜好」自体を単に否定し、蓋をするだけではその嗜好の矛先がますます悪い方向に向かうだけのような気がしてきた。
最近ではいわゆる異性愛者ではない「LGBTQ」の人たちに理解を示そうという活動も多くなってきているが、では多様な人が存在する中で「小児性愛者」だけは人としての尊厳さえ否定されなければならないのか?と問われるとその線引きがよくわからなくなってくる。
本の中には「嗜好自体、頭の中の想像の世界は否定されるべきではない、その表し方を人に迷惑のかからない形にするべきなのだ」、という当事者の主張があり、確かに納得させられるなと感じた。
■母親として
本を読んで「小児性愛者」への一定の理解を感じつつも、我が子を守る母親という視点だけからいうと、やはり「小児性愛者は一定の割合で社会に存在していて、それを子どもに害がある形で発散させてしまう人もいるものだ」と考えて子どもたちを守らなければならない、という、ただ身が引き締まる思いだった。
一般的には男性が女の子を狙うようなイメージがあるけれど、男の子も十分に被害者になりえるということもよくわかった。
本の中には中学生の男の子が被害者になる事例も。どこまでも油断できない。特に公衆トイレを使うときなど、男の子はどうしても親と離れて一人になりがち。声をかけるなど注意したほうが良い、と聞いたことがあるけれどますま気をつけようと思った。
また、親側の注意だけでなく、子どもに防犯の意識を持たせることも大切。日ごろから言って聞かせるようにはしています。
また著者の香月さんも言っている通り、「自分とは違う嗜好を持つ人々を否定するだけではなく、理解し、彼らを孤独に追い込まないことこそが結果的に子どもたちを守る道なのかもしれない」と、私もこの本を読んで思うことができました。

